學會專欄

池田耕一  日本公益財團法人日本建築衛生管理教育中心評議委員會 議長

台灣建築醫學學會第二屆 特聘顧問

【學歷】
東京大學大學院工學系研究科建築學専門課程 工學博士

【經歷】
日本國立保健醫療科學院建築衛生部 部長退休
日本大學理工學部建築學科 特聘教授
曾獲日本天皇勳章(瑞寶小綬章)

我所走過的路(摘要) 建築環境工學與建築衛生學――製造者與使用者的邏輯

所謂建築環境工學,泛指研究建築物室內或外部周邊環境之學問;建築衛生學則是研究使用者身處在完成後的建築環境中將受到何種影響、以及如何能將竣工時的良好環境保持下去的一門學問。不只建築學、大多數的工學體系的學問,都是站在製造者的立場發展出來的學問體系。其理由應可歸納為「製造是很容易聚焦的一件事」,也因此包含中央在內的所有行政資源與社會組織,都具相當規模。

本人畢生投注於建築衛生學領域,持續研究了40年以上,雖與建築環境工學極為相似,但在日本仍非主流,屬於極少數(minor)的學問領域。全日本的學術、研究單位中,標榜建築環境工學者雖少,但尚有數所;但標榜建築衛生學的則僅有國立保健醫療科學院建築衛生部而已。

建築衛生學在教育及研究課題面向上,與建築環境工學可說是完全一致。此外,建築衛生部的職員也幾乎都是大學的建築學系畢業生。那又為何刻意避開建築環境工學、強調建築衛生部呢? 原因是視點與重心的不同。也就是說,建築環境工學為建築學的一部分,是以建築物製造者的立場發展出來的學問體系。相對的,建築衛生學則是從公共衛生學(醫學的一部分)的視點,研究居住者所受到的建築物影響之領域,乃是從使用者、消費者的立場發展而來的學問體系。

建築衛生學雖立基於消費者的立場,但無論是行政資源或社會組織規模,均明顯比製造者弱勢。亦即製造者立場相關的行政或社會資源則具有絕對優勢。如:經濟産業省、國土交通省、農林水産省等等。相對於此,站在消費者這邊的行政資源,大概就只有隸屬於厚生勞働省的經濟企劃廳一處(Economic Planning Agency,EPA,2001/1/5已廢止)。相較之下,消費者立場可謂絕對的弱勢。又如民間雖有「生活協同組合」、「主婦聯合會」等保護消費者的組織,然而一旦與「日本經濟團體連合會」、「農業協同組合」等製造者的強勢組織對峙時,用貓與老虎來形容,一點也不為過。

殷切期盼建築衛生學今後能日益茁壯。

 

私の歩んだ道(抄録)

建築環境工学と建築衛生学――造るものと使うものの論理

建築環境工学は、いかに建物内やその周辺の環境を作るかを研究する学問であり、建築衛生学は、そのようにして作られた建築環境から居住者がどのような影響を受けるか、また、作られた直後の良好な環境をできるだけ長期間にわたり、如何に持続させるかを研究する学問であると言える。建築学に限らず多くの工学系の学問体系は、生産者の立場に立った学問体系である。それは、ものづくりというきわめて焦点の絞りやすいこと、そのための国を含めた社会的な組織化が極めて体系的に進んでいることなどの理由によるものである。

一方、私が研究生活を40年以上にわたって続けてきた建築衛生学は上述の建築環境工学と極めて似ている分野であるが、日本では極めてマイナーな学問分野である。全国の大学、研究所など、数ある中に建築環境工学を標榜するところはあまたあるが、建築衛生学を標榜するのは、私のいた国立保健医療科学院の建築衛生部だけである。

建築衛生学での教育・研究課題は、建築環境工学と全くと言ってよいほど一致している。しかも、建築衛生部の職員は、大学の建築学科卒がほとんどである。ではなぜ、建築環境工学といわず建築衛生部としているかと言えば、それは、そのよってたつ根拠が異なるからである。すなわち、建築環境工学は、建築学の一部であり、建造物を建設すると言う作り手、すなわち生産者の立場に立った学問体系であるのに対し、建築衛生学は、医学の一部の公衆衛生学の中の建築物から受ける居住者の影響を研究する分野であり、住まい手、さらに広く言えば消費者の立場に立った学問体系に属するのである。

建築衛生学の基盤である消費者の立場に関する国や社会の組織化、体系化は作り手に比べるときわめて弱体である。すなわち、生産者側の国の組織で言えば、経済産業省、国土交通省、農林水産省、など、きわめて強力な省庁が並んでいるのに対し、消費者側の国の組織としては、厚生労働省の一部と経企庁くらいである。消費者は、生産者に比べ、どうしても立場が弱くなる。生協とか、主婦連などの消費者を守るための組織があるとは言え、生産者側の経団連、農協など強力さに比べれば、猫と虎ほどの違いがあるといっても過言ではなく、今後、強化されることが望まれる。